米国株投資をスタートして、配当金が入ってくるようになると嬉しいものですよね。しかし、その配当金、証券口座のなかで「ただの現金」として眠らせてしまっていませんか?
せっかく手に入れた米ドルをそのままにしておくのは、実は非常にもったいないことなのです。そんな投資家の悩みを解決する画期的な新サービスが、2025年12月21日(日)より楽天証券でスタートしました。

今回のニュースの目玉は、米国株式の配当金だけでなく、株を売却した際のお金(売却代金)までもが、自動的に米ドルMMFという利息のつく商品に振り分けられるようになったことです。
主要ネット証券(SBI証券、松井証券、マネックス証券、三菱UFJ eスマート証券、楽天証券)の中でも、配当金と売却代金の両方でこの自動買付ができるのは、現時点で楽天証券だけとなっています。
この記事では、投資初心者の方に向けて、米ドルMMFとは何かという基礎知識から、今回のサービスを利用するメリット、そして具体的な設定方法までを分かりやすく丁寧にお伝えします。
そもそも米ドルMMFとは?初心者向けにやさしく解説
投資を始めたばかりの方にとって、米ドルMMFという言葉は少し難しく感じるかもしれません。まずはこの仕組みを理解しておきましょう。
米ドルMMF(マネー・マーケット・ファンド)とは、米ドル建ての非常に安全性が高い債券などで運用される投資信託のことです。
投資対象は、格付けの高い短期の国債や社債が中心です。つまり、つぶれる可能性が極めて低い組織にお金を貸して、そのお礼として利息をもらうようなイメージです。
米ドルMMFの大きな特徴は以下の通りです。
- 高い利回り 2025年12月8日現在の楽天・米ドルMMFの利回りは、年率3.490%(税引き前)となっています。日本の銀行にお金を預けていても、これほどの金利がつくことはまずありません。米ドルのまま持っているだけであれば利息はゼロですが、MMFにするだけで年利約3.5%でお金が働いてくれるようになります。
- 安全性が高い 元本保証ではありませんが、投資対象が格付けの高い短期債券に限定されているため、価格が大きく変動するリスクは非常に低く抑えられています。
- いつでも現金化できる 株を買いたいと思った時には、MMFを売却してすぐに買付代金に充てることができます。楽天証券の場合、今回のサービスによってさらに便利になりました。
用語解説:利回り投資した金額に対して、1年間にどれくらいの収益が得られるかを示す数値です。例えば100万円を利回り3.5%で1年間運用すると、3万5千円の収益(税引き前)が得られる計算になります。
手間なし・高金利・無駄なし!自動買付4つの大きなメリット
今回の楽天証券の新サービスには、忙しい現代の投資家に嬉しい4つの考え方が反映されています。
- 手間なし:自動で資産が積み上がる これまでは配当金が入るたびに、自分でログインしてMMFを買い付ける注文を出さなければなりませんでした。しかし、このサービスを使えば一度設定するだけで、配当金や売却代金が入った瞬間にシステムが自動で買い付けを行ってくれます。
- 高金利:待機資金が年率3.490%で運用される 米国株を売却した後、「次にどの株を買おうかな」と悩んでいる期間も、お金を遊ばせておく必要はありません。2025年12月8日時点のデータでは年率3.490%という高い金利で運用されるため、投資のチャンスを待っている間も着実にお金を増やすことができます。
- 無駄なし:1ドル未満の端数も運用可能 米国株の配当金は、少額だと1ドルに満たない場合もあります。手動で買付を行う場合、端数までは細かく指定しにくいことがありますが、自動買付なら入金された金額を丸ごと運用に回せます。1セントたりとも無駄にしない、効率的な資産形成が可能です。
- スムーズ:MMFから直接、次の株が買える 自動買付された米ドルMMFは、次に米国株を買う際の代金としてそのまま使うことができます。わざわざ手動でMMFを解約するステップを踏む必要がないため、取引が非常にシームレスになります。
主要ネット証券で楽天証券だけ!サービスのルールを確認
現在、多くの投資家が利用している主要ネット証券5社(SBI、松井、マネックス、楽天、三菱UFJ eスマート)を比較しても、配当金と売却代金の両方で自動買付ができるのは楽天証券が業界初です。
サービスを賢く使うために、細かいルールについても触れておきましょう。
対象となる方 楽天証券に口座を持っていて、対象となる米ドルMMF(ノーザン・トラスト・米ドル・リクイディティ・ファンド)の目論見書に同意している方が対象です。
自動買付のタイミング 配当金の場合は、受取時に自動で注文が作成されます。14時までに作成された注文は当日に約定し、それ以降は翌営業日の約定となります。 売却代金の場合は、国内約定日の翌日朝7:10時点の設定を参照して発注されます。
買付金額について 入金された金額を全額自動で買い付けます。もし自動買付のタイミングで外貨預り金(現金としての米ドル)が不足している場合は、その時点で口座にある分だけの金額で注文が出されます。
注意点:代用有価証券 信用取引などの担保にしている米国株(代用有価証券)を売却した場合は、この自動買付の対象にはなりません。あくまで通常の保護預りとなっている株式が対象です。
用語解説:約定(やくじょう) 売買の注文が成立することを指します。注文を出した瞬間ではなく、実際に取引が完了したタイミングのことです。
わずか数分で完了!米ドルMMF自動買付の具体的な設定方法
それでは、実際にこの便利なサービスを利用するための設定手順を解説します。スマホやパソコンから簡単に行えます。
ステップ1:楽天証券にログイン まずは、楽天証券の公式サイトまたはアプリからログインします。
ステップ2:マイメニューを選択 画面内にあるマイメニューをクリックまたはタップして開きます。
ステップ3:外国株式の設定へ メニューの中から「外国株式」の項目を探して選択します。

ステップ4:配当金を自動でMMFにするためには、同じ画面付近にある「米国株式配当金受取方法」

ステップ5:受取方法を「外貨建MMFで受取り」を選択して、「確認」ボタンを押下する。

ステップ6:「現在の受取方法」が「外貨建MMF」に変更されていれば、設定完了です。

ステップ7:米国株式の売却代金から米ドルMMFを自動買付する場合、「米国株式売却代金の米ドルMMF自動買付設定」という項目がありますので、その横にある「確認」ボタンを押します。

ステップ8:自動買付するに変更して確定 現在の設定状況が表示されますので、「自動買付する」を選択して内容を確定させます。

設定が完了すれば、次回の配当金受取や株式売却時から、自動的に効率の良い運用がスタートします。
まとめ:あなたの米ドルを眠らせない!今すぐ設定を
楽天証券が開始した米ドルMMF自動買付サービスは、投資初心者からベテランまで、すべての人におすすめできる神サービスです。
今回の記事のポイントを振り返りましょう。
・米国株の配当金と売却代金が、自動で米ドルMMFになる ・米ドルMMFは、2025年12月8日時点で年率3.490%という高い利回り ・手間が一切かからず、1ドル未満の端数まで無駄なく運用できる ・MMFを保有したまま次の株を買えるので、取引がスムーズ ・主要ネット証券でこのダブル自動化を実現しているのは楽天証券だけ
投資で資産を増やすコツは、いかにお金を働かせない時間(待機時間)を減らすか、という点にあります。今回のサービスを利用すれば、あなたが寝ている間も、仕事をしている間も、米国株から得られた利益が勝手に次の利益を生んでくれる好循環が生まれます。
設定は非常に簡単です。まだ設定がお済みでない方は、この記事を読み終えたらすぐに楽天証券にログインして、設定をオンにしてみてください。小さな一歩ですが、数年後には大きな資産の差となって現れてくるはずです。
効率的な資産形成を目指して、賢く便利なサービスを使い倒していきましょう!
