【初心者必見】個人向け国債の金利1%超え!でも「買ってはいけない」は本当?資産を守る賢い使い方を徹底解説

投資ニュース解説

資産形成に興味を持ち始めたあなたに、ぜひ知っておいてほしいニュースが飛び込んできました。

なんと、私たち個人でも買える「個人向け国債」の金利が、ついに1%を超えてきたんです!(2025年10月時点)

「個人向け国債」の金利が上昇中!利率1%、固定5年でも油断できない?「買ってはいけない」と囁かれる理由とは?(LIMO) - Yahoo!ニュース
長年続いた超低金利時代に変化の兆しが現れ、個人向け国債の金利も徐々に上昇しています。2025年10月現在、変動10年型・固定5年型ともに1%超と、ここ10年で比較的高い水準になりました。「今

長らく続いた超低金利の時代を考えると、「お、銀行預金よりずっと良いじゃん!」「今が買い時かも?」とワクワクしますよね。実際に、財務省のデータを見ても、多くの方が個人向け国債を購入していることがわかります。

しかし、その一方で、ネットや投資家の間では「いや、ちょっと待って。個人向け国債は買ってはいけないよ」という慎重な声も囁かれているのをご存知でしょうか?

「え、国が保証してくれる安全な商品なのに、どうして?」 「金利が上がっている今、買わないなんてもったいなくない?」

そんな疑問で頭がいっぱいになったあなたのために、この記事では、

  • なぜ「買ってはいけない」と言われるのか、その理由
  • では、個人向け国債は本当に価値がないのか?
  • 私たち投資初心者は、この商品をどう活用すればいいのか?

といった点を、どこよりも分かりやすく、そして親しみやすく解説していきます。この記事を読み終える頃には、あなたが個人向け国債と賢く付き合うための「自分だけの答え」が見つかるはずです。さあ、一緒に学んでいきましょう!

そもそも「個人向け国債」って何?超入門ガイド

「国債」という言葉はニュースで聞いたことがあるけど、実はよくわからない…という方も多いですよね。大丈夫です、基本からゆっくり見ていきましょう。

国債とは「国が発行する借用書」

一言でいうと、個人向け国債は「日本という国にお金を貸すこと」です。国は私たちからお金を借りる代わりに、「借用書」として国債を発行します。そして、満期(お金を返す約束の日)が来たら、貸したお金(元本)に利子を付けて返してくれます。

お金を貸す相手は、誰だかよくわからない企業ではなく、日本政府です。そのため、貸したお金が返ってこない(元本割れする)リスクは極めて低いとされており、数ある金融商品の中でもトップクラスの安全性を誇ります。これは、投資初心者にとって何よりの安心材料ですよね。

あなたに合うのはどれ?3つのタイプ

個人向け国債には、主に3つの種類があります。あなたの計画に合ったものを選びましょう。

種類満期までの期間金利のタイプ特徴
変動10年10年変動金利半年ごとに金利が見直される。世の中の金利が上がれば、もらえる利子も増える可能性がある。
固定5年5年固定金利満期までの5年間、金利が変わらない。最初に決まった利率で安定的に利子を受け取れる。
固定3年3年固定金利満期までの3年間、金利が変わらない。5年よりも短い期間で計画を立てたい方向け。

2025年10月募集分では、「固定5年」の金利が1.22%と最も高くなっており、人気を集めているようです。

投資初心者にも優しい3つの魅力

  1. 1万円から購入可能:まとまったお金がなくても、お小遣い感覚で気軽に始められます。
  2. 元本保証の安心感:満期まで持っていれば、最初に預けたお金が減ることはありません。
  3. いざという時は換金もOK:購入から1年が経過すれば、ペナルティ(※)はありますが途中で現金化することも可能です。

このように、個人向け国債は「投資」と聞くと身構えてしまうような初心者の方でも、気軽に、そして安心して始められるように設計された、とても優しい金融商品なのです。

※ワンポイント解説:中途換金時のペナルティとは? 購入から1年経てばいつでも解約できますが、その際には「直近2回分の利子相当額」が差し引かれます。大きな金額ではありませんが、ペナルティがあることは覚えておきましょう。

専門家が語る「買ってはいけない」と言われる4つの理由

これだけ聞くと「良いことずくめじゃないか!」と思いますが、物事には必ず裏表があります。なぜ一部の専門家は「買うべきではない」と指摘するのでしょうか。その理由を、少しだけ専門的な視点も交えながら、かみ砕いて見ていきましょう。

理由1:インフレに弱い?「実質的な価値」が目減りする

これが最も重要なポイントです。例えば、年1%の金利で国債を買ったとします。100万円預ければ、1年後には1万円の利子がついて101万円になりますね。

しかし、もし同じ1年間で世の中の物価が2%上がっていたら(インフレ率2%)、どうなるでしょうか?今まで100万円で買えていたものが、102万円出さないと買えなくなってしまいます。

あなたの手元のお金は101万円に増えましたが、買えるモノの量は減ってしまいました。これが「資産の実質的な価値が目減りした」状態です。

【専門用語をやさしく解説】

  • 名目金利:金融商品の表面上の金利率(この例では1%)。
  • 実質金利:名目金利から、予想される物価上昇率(インフレ率)を引いたもの。

実質金利 ≈ 名目金利 – インフレ率

この例だと、1% – 2% = -1% となり、実質的にはマイナスになってしまうのです。

資産を「増やす」ことを目的とするならば、インフレ率に負けてしまう可能性がある金融商品は魅力的ではない、というのが専門家の意見の一つです。

理由2:大きなリターンは期待薄。「機会損失」の可能性

個人向け国債は安全性が高い分、大きなリターン(儲け)は期待できません。もしあなたが国債に100万円を投じている間に、世の中の景気が良くなって日経平均株価が30%上昇したらどうでしょう。

もし同じ100万円を株式投資信託などに投じていれば、130万円になっていたかもしれません。この「得られたはずの利益」を逃してしまうことを「機会損失」と呼びます。もちろん株式にはリスクがありますが、「もっと高いリターンを狙えたかもしれないのに…」という視点から見ると、国債は物足りなく映るのです。

理由3:金利が上がっても、すぐには反映されない(変動10年の場合)

「変動10年」は、世の中の金利上昇に合わせて利率がアップするのが魅力です。しかし、その見直しは半年に1回。つまり、市場の金利がグングン上がっている局面では、そのスピードに追いつけず、少し乗り遅れてしまうというタイムラグがあります。

理由4:やっぱり気になる「中途解約ペナルティ」

先ほども触れましたが、購入後1年以上経てば解約はできるものの、直近2回分の利子が差し引かれます。急な出費でどうしても解約が必要になった場合、せっかく得た利子がほとんどなくなってしまう可能性もあるため、注意が必要です。

これらの理由から、「資産を積極的に増やしたい」と考える投資家にとっては、個人向け国債は「買ってはいけない」選択肢に見えることがあるのです。

【この記事の核心】個人向け国債は「クッション」として使え!

さて、ここまで個人向け国債のデメリットを見てきて、「やっぱり買うのはやめようかな…」と思った方もいるかもしれません。

でも、お待ちください!それは個人向け国債に「資産を増やす」という役割を期待しているからです。発想をガラッと変えてみましょう。

個人向け国債の本当の価値は、「儲ける」ことではなく、あなたの資産全体を守る「クッション」の役割を果たすことにあります。

投資の基本「アセットアロケーション」って?

投資の世界には「卵は一つのカゴに盛るな」という有名な格言があります。もし、すべての卵を一つのカゴに入れていて、そのカゴを落としたら全部割れてしまいますよね。

資産運用も同じで、全財産を一つの金融商品(例えば、ある会社の株だけ)に集中させてしまうと、その価値が暴落したときに大打撃を受けてしまいます。

そこで重要になるのが「アセットアロケーション(資産配分)」という考え方です。値動きの異なる複数の資産(アセット)に分けて投資することで、全体のリスクを抑え、安定的な運用を目指すのです。

国債はポートフォリオの「守りの要」

アセットアロケーションをサッカーチームで例えてみましょう。

  • 攻めの選手(フォワード):株式、投資信託など。高いリターンを狙えるが、失敗(値下がり)のリスクもある。
  • 守りの選手(ディフェンダー):預貯金、そして個人向け国債。大きな得点(リターン)は期待できないが、鉄壁の守りで失点(資産の目減り)を防いでくれる。

景気が良い時は、フォワードである株式が大活躍して資産を増やしてくれます。しかし、経済ショックなどで相場が暴落すると、株式の価値は一気に下がってしまうかもしれません。

そんな時、ディフェンダーである個人向け国債は、外部環境の影響を受けにくく、元本が保証されているため、あなたの資産全体の目減りを食い止めてくれるのです。まさに、精神的な安心感をもたらしてくれる「クッション」であり、「守りの要」と言えるでしょう。

このように、株式などのリスク資産と、個人向け国債のような安全資産を組み合わせた「ポートフォリオ」を組むことが、投資初心者にとって、そして長期的な資産形成において非常に重要な戦略なのです。

「個人向け国債で儲けよう」とするのではなく、「ポートフォリオ全体の安定性を高めるために、個人向け国債を組み入れる」という視点を持つこと。これが、賢い付き合い方の答えです。

では、結局どんな人が個人向け国債を買うべき?

個人向け国債が「守りの資産」であるという特性を理解した上で、具体的にどんな方におすすめできるのかをまとめてみました。もしあなたが以下のいずれかに当てはまるなら、個人向け国債は非常に有効な選択肢になります。

おすすめな人①:投資の第一歩を踏み出したい「超」初心者さん

「NISAとかiDeCoとか言われても、やっぱり元本が減るのは怖い…」 そんな風に感じて、なかなか一歩を踏み出せない方も多いはず。個人向け国債は、国が元本を保証してくれるため、「投資」というものに慣れるための最初のステップとして最適です。まずは少額から国債を購入し、利子が振り込まれる経験をすることで、お金に働いてもらう感覚を安全に掴むことができます。

おすすめな人②:数年以内に使う予定が決まっているお金がある人

「3年後に子どもの大学の入学金が必要」「5年後にマイホームの頭金にしたい」 このように、近い将来に使い道が決まっている大切なお金は、絶対に減らすわけにはいきませんよね。かといって、普通預金にただ寝かせておくのももったいない。そんな時に、期間が選べて元本保証の個人向け国債(固定3年や固定5年)が活躍します。銀行の定期預金よりも高い金利で、安全にお金を保管しておく場所として非常に優れています。

おすすめな人③:退職金など、絶対に守りたい資産があるシニア層

長年働いて得た大切な退職金。これをリスクに晒すのは避けたいと考えるのは当然です。資産を積極的に増やすフェーズから、「守りながら堅実に運用する」フェーズに入った方にとって、個人向け国債の安全性は大きな魅力です。資産の大部分を国債などの安全資産で固め、一部だけをリスクのある商品に振り分けるといったポートフォリオを組むことで、心穏やかなセカンドライフを送る手助けになります。

おすすめな人④:すでに株式投資などをしている「脱・初心者」さん

すでに株式や投資信託で積極的に資産運用を行っている方にも、国債はおすすめです。前述の通り、ポートフォリオ全体のバランスを調整し、リスクを軽減するために、資産の一部を個人向け国債に移すのは非常に賢明な戦略です。相場が荒れた時の「心の保険」として、一定割合を組み入れておくことを検討してみてはいかがでしょうか。

まとめ:「買ってはいけない」は万人に当てはまらない。目的次第で最強の味方に!

今回は、金利が1%を超えて注目を集める「個人向け国債」について、その魅力と、「買ってはいけない」と言われる理由、そして私たち投資初心者がどう付き合うべきかを解説してきました。

ポイントをもう一度おさらいしましょう。

  • 金利上昇で魅力アップ:個人向け国債の金利は上昇傾向にあり、特に2025年10月募集の固定5年物は1%を超えるなど、銀行預金に代わる安全な資金の置き場所として魅力的です。
  • 「買ってはいけない」理由もある:ただし、「インフレに弱い」「大きなリターンは期待できない」といった側面から、資産を積極的に増やしたい人には不向きな場合があります。
  • 最強の使い方は「守りの資産」:個人向け国債の真価は「儲ける」ことではなく、資産全体の価格変動を和らげる「クッション」の役割にあります。
  • あなたの目的次第:あなたが投資に何を求めるかによって、個人向け国債は「買うべきではない商品」にも「絶対にポートフォリオに入れたい商品」にもなり得ます。

結論として、「個人向け国債を今すぐ買うべき!」とも「絶対に買ってはいけない!」とも一概には言えません。

大切なのは、「自分は何のためにお金を貯めたい・増やしたいのか」という目的を明確にすることです。

  • 資産を「守りたい」なら、個人向け国債は非常に頼りになる選択肢です。
  • 資産を「増やしたい」なら、個人向け国債だけに頼るのではなく、株式投資信託など他の商品と組み合わせることを考えましょう。

今回の記事が、あなたが個人向け国債という商品を正しく理解し、ご自身の資産状況や目標に合わせて賢く付き合うための一助となれば幸いです。まずは財務省の公式サイトを覗いてみたり、証券会社の窓口で話を聞いてみたりすることから始めてみてはいかがでしょうか。

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