【速報】JPYCとCircleって何? 超スゴイ提携を分かりやすく紹介
フィンテック企業「JPYC株式会社」が発行するステーブルコイン「JPYC」が、アメリカの超巨大企業「Circle社」と、歴史的なタッグを組むことになったというニュースが話題になっています。

具体的には、Circle社が新しく始める「Circle Partner Stablecoins」というプログラムに、JPYCが日本円の代表として選ばれた、という発表です。(2025年11月14日発表)
「……えっと、それが何なの?」
「JPYC? Circle? 美味しいの?」
投資初心者の皆さんにとっては、まだピンと来ないかもしれません。
でも、安心してください。この記事では、このニュースがどれだけスゴイことなのか、そしてあなたの未来の投資や生活にどんな影響を与える可能性があるのかを、専門用語をかみ砕きながらわかりやすく解説していきます!
そもそも、今回の主役「JPYC」と「Circle」って?
まずは、今回の主役たちを紹介しますね。
JPYCとは?
- 一言でいうと、「日本円と全く同じ価値を持つデジタル通貨(暗号資産)」です。
- 「1 JPYC = 1円」の価値が常に保たれるように設計されています。
- こういう「法定通貨(日本円や米ドルなど)と価格が連動する暗号資産」のことを「ステーブルコイン」と呼びます。JPYCは、日本円に連動するステーブルコインの代表選手です。
Circle社とUSDCとは?
- Circle社は、アメリカにある金融テクノロジーの超大手企業。
- この会社が発行しているのが「USDC」です。
- USDCは、JPYCの「米ドル版」。「1 USDC = 1米ドル」の価値が連動します。
- USDCは世界中でめちゃくちゃ使われていて、流通量はなんと約11.7兆円分(2025年11月時点)! 世界最大級の「ドル・ステーブルコイン」なんです。
この提携を「一言でいうと」?
今回の提携を、ものすごく簡単にいうと…
「日本代表のデジタル円(JPYC)」が、「世界代表のデジタルドル(USDC)」と公式にタッグを組み、世界中のどこでも簡単に交換できる未来への第一歩を踏み出した!
ということです。
例えるなら、日本国内だけで使えたローカルな電子マネーが、いきなりVISAやMastercardのグローバルネットワークに繋がり、世界中のお店で使えるようになるようなイメージ。それくらいインパクトのあることなんです!
そもそも「ステーブルコイン」って何? 投資初心者が押さえるべき基礎知識
今回のニュースを理解する上で、絶対に欠かせないのが「ステーブルコイン」という言葉です。
「価格が安定した」暗号資産
「暗号資産」や「仮想通貨」と聞くと、皆さんは何を思い浮かべますか?
おそらく、「ビットコイン(BTC)」や「イーサリアム(ETH)」ではないでしょうか。これらは、1日で価格が10%も20%も上がったり下がったり…と、非常に価格変動(ボラティリティ)が大きいのが特徴ですよね。
投資としては魅力的ですが、「決済(お買い物)」や「送金」に使うには、ちょっと不便です。 (例:昨日1万円分のビットコインで買えたランチが、今日は1万2000円分ないと買えない、なんてことも…)
そこで登場したのが「ステーブルコイン」です。 「Stable(ステーブル)」とは「安定した」という意味。その名の通り、価格が安定するように設計された暗号資産のことです。
どうやって価格を安定させているの?
ステーブルコインにはいくつか種類がありますが、JPYCやUSDCが採用しているのは「法定通貨担保型」という仕組みです。
【超重要解説】法定通貨担保型とは? 発行体(JPYC株式会社やCircle社)が、発行したステーブルコインと同額の「本物の法定通貨(日本円や米ドル)」を、銀行口座などでキッチリと裏付け(担保)として保有する仕組みです。
- 皆さんが「1000円」をJPYC株式会社に預ける → 「1000 JPYC」が発行される
- 皆さんが「1000 JPYC」を換金する → JPYC株式会社が「1000円」を返してくれる
このように、常に「1 JPYC = 1円」で交換できることが保証されているため、価格が安定するわけです。これはUSDCも同じ(1 USDC = 1米ドル)。
この「ちゃんと裏付け資産(本物のお金)を持っている」という信頼性が、法定通貨担保型の強みであり、数あるステーブルコインの中でも最も安全性が高い(とされている)理由です。
投資家にとってのメリットは?
価格が動かないなら、投資対象として魅力がないのでは? と思うかもしれません。 いえいえ、とんでもない! ステーブルコインは、現代の暗号資産投資において、「なくてはならない道具」になっています。
- 価値の避難場所(待機場所) ビットコインが暴落しそうな時、すぐに日本円に戻すのは手数料も時間もかかります。そんな時、ひとまずUSDC(ドル連動)に交換しておけば、価値を(米ドルベースで)安定させたまま待機できます。
- 取引のキホン(基軸通貨) 多くの海外の暗号資産取引所では、日本円で直接ビットコインを買えません。まず日本円をUSDCに替え、そのUSDCでビットコインを買う…というように、「取引の基本となるお金(基軸通貨)」として使われています。
- DeFi(分散型金融)での運用 これが今一番アツい分野です。ステーブルコインを預けることで、年利数%~数十%の利息(金利)を得られるサービス(レンディングなど)がたくさんあります。
今回の提携の「スゴイ所」3つを深掘り!
お待たせしました。ステーブルコインの基礎が分かったところで、いよいよ今回の提携の「何がスゴイのか」を深掘りしていきましょう!
スゴイ所①:世界標準「USDC」ネットワークへの公式参加
ニュースリリースには「すべての通貨がUSDCを媒介に相互運用するネットワーク」とあります。
これは、Circle社が「USDC(デジタルドル)」を世界の中心(ハブ)にして、世界中のデジタル通貨を繋げようとしているということです。
例えるなら、世界中を旅する時、まずは自国通貨を「米ドル」に両替しますよね。そして、旅先で米ドルを現地通貨に両替する。あの「米ドル」の役割を、デジタル通貨の世界で「USDC」が担おうとしているのです。
今回JPYCが「Circle Partner Stablecoins」に選ばれたということは、世界中のデジタル通貨ネットワークにおける「日本円代表」として、公式に認められたことを意味します。
これにより、JPYCの信頼性や使い道が、今後爆発的に広がっていく可能性が出てきました。
スゴイ所②:「StableFX」構想の衝撃(未来のFX・国際送金)
今回のプログラムの核心とも言えるのが「StableFX」という仕組みです。
【超重要解説】StableFXとオンチェーンFX
- StableFX: Circleが作る、ステーブルコインを使った「新しい為替(FX)インフラ」の名前です。
- オンチェーンFX: 「オンチェーン」とは「ブロックチェーン上で」という意味。つまり、銀行や両替所を一切介さず、ブロックチェーン上で直接、異なる国の通貨(ステーブルコイン)を交換する仕組みです。
- RFQ方式: 複数の業者(流動性提供者)に「今、1億円分のJPYCをUSDCに替えたいんだけど、一番いいレートで交換してくれる所はどこ?」と一斉に見積もりを取り、一番有利な条件で取引する方式。
これが実現すると、何が起こると思いますか?
今までの国際送金やFXとココが違う!
- 時間: 銀行の窓口が閉まっている夜間や土日でも関係なし! 24時間365日、いつでも取引できます。
- スピード: 今までの国際送金は数日かかることも。StableFXなら、ほぼリアルタイム(数秒~数分)で決済が完了します。
- コスト: 銀行の高い送金手数料や、FX業者のスプレッド(売値と買値の差)が、劇的に安くなる可能性があります。
これは、個人投資家のFX取引だけでなく、企業間の「貿易決済」や「国際送金」といった、グローバルな「お金の流れ」そのものを根本から変えてしまうほどのインパクトを秘めています。
スゴイ所③:JPYCが「唯一」の日本円パートナーであること
発表された初期参加通貨を見てみましょう。
- AUDF(オーストラリアドル)
- BRLA(ブラジルレアル)
- JPYC(日本円)
- KRW1(韓国ウォン)
- MXNB(メキシコペソ)
- PHPC(フィリピンペソ)
- QCAD(カナダドル)
- ZARU(南アフリカランド)
そう、名だたる国々の通貨と並んで、「日本円」のポジションを担うのは「JPYC」だけなんです。
これは、JPYCが日本の規制(資金移動業など)を遵守し、Circle社の厳格な審査(KYB/AML※)をクリアした、信頼できるパートナーであることの「お墨付き」をもらったようなもの。 (※KYB: Know Your Business, AML: Anti-Money Laundering = 企業版の本人確認や、マネーロンダリング対策のこと)
この「信頼」が、今後のJPYCの普及に大きく貢献することは間違いありません。
投資家への具体的な影響は? メリットと今後の展望
では、このニュースが私たち個人投資家にとって、具体的にどんな影響をもたらすのでしょうか?
(1)JPYCの「価値」と「信頼性」の向上
まず大前提として、投資初心者の皆さんに絶対に誤解してほしくないことがあります。
【注意!】JPYC自体の価格は上がりません! JPYCは「1 JPYC = 1円」で固定されたステーブルコインです。ビットコインのように「1 JPYC = 10円」になることはありません。
「じゃあ、投資対象じゃないじゃん」と思いますよね? 確かに、JPYC自体を「買って値上がりを待つ」投資はできません。
しかし、今回の提携でJPYCの「信頼性」と「利便性」はケタ違いに向上しました。 「怪しいデジタル通貨」ではなく、「Circleが認めた、世界標準のデジタル円」になったのです。
(2)新たな投資機会の創出(DeFiとFX)
ここからが本題です。JPYCの信頼性と利便性が上がることで、JPYCを使った新しい投資が活発になると予想されます。
- ① DeFi(分散型金融)での運用【解説】DeFi(ディーファイ)とは? 銀行や証券会社といった「中央の管理者」を介さずに、ブロックチェーン上のプログラム(スマートコントラクト)だけで行われる金融サービスのこと。JPYCの信頼が上がれば、「JPYCを預けて利息をもらう」「JPYCを担保にお金を借りる」といったDeFiサービスが、より安心して使えるようになります。JPYCで高い金利を得られるチャンスが広がるかもしれません。
- ② StableFXを使った「新しいFX」 もしCircleのStableFXが個人投資家にも解放されれば、銀行や証券会社を通さず、USDCとJPYCを直接、超低コストで交換するような、新しい形のFX取引が生まれる可能性があります。
(3)日常生活へのインパクト(未来予想)
投資だけでなく、私たちの生活も変わるかもしれません。
- 海外旅行・海外通販: 日本円(JPYC)をスマホでUSDCに瞬時に両替し、海外のサイトでそのまま決済。高いクレジットカード手数料は不要に。
- グローバルな働き方: 海外の仕事をフリーランスとして請け負い、報酬をUSDCで受け取る。それを即座にJPYCに替えて日本で使う…なんてことも簡単に。
(4)懸念点:規制はどうなる?
もちろん、良い話ばかりではありません。最大の懸懸は「規制」です。 日本では2023年に改正資金決済法が施行され、ステーブルコインに関するルールが厳しくなりました。
JPYCは現在「資金移動業」や「前払式支払手段」といった日本の法律の枠組みで運営されていますが、今回のCircleとのグローバルな連携が、日本の金融庁の目にどう映るかは、引き続き注目していく必要があります。
まとめ:未来の金融インフラを学ぶ、絶好のチャンス!
今回のニュースをまとめましょう。
- 日本の「JPYC(デジタル円)」が、世界の「USDC(デジタルドル)」と公式に提携した。
- これは、銀行を介さない「24時間365日・低コスト・即時」の国際送金やFX(StableFX)を実現する、未来の金融インフラ構想の第一歩。
- JPYCの価格自体は(1円のまま)上がらないが、「信頼性」と「利便性」が爆発的に向上した。
- 今後は、JPYCを使ったDeFi(分散型金融)での資産運用や、新しいFX取引が活発になる可能性がある。
投資初心者の皆さんにとって、ステーブルコインやDeFiは、まだ少し難しく感じるかもしれません。 「じゃあ、今すぐJPYCを買うべきなの?」と焦る必要は全くありません。
投資初心者が今からすべき3つのこと
大切なのは、この「金融の大きな変化の波」が来ていることに気づき、学び始めることです。
- まずは「暗号資産」に触れてみる 何事も、まずは体験してみないと分かりません。まずは金融庁に認可された国内の暗号資産取引所(bitFlyer, Coincheck, GMOコインなど)で無料の口座開設をしてみましょう。
- 少額で「ステーブルコイン」を持ってみる 口座開設ができたら、まずは1万円でも5000円でもいいので、ビットコインやイーサリアム、そして可能ならUSDC(国内取引所でも扱っている所があります)を少額買ってみてください。「JPYC」も、JPYCの公式サイトから購入が可能です。
- 関連ニュースをウォッチし続ける 今回のニュースは「始まり」に過ぎません。2026年に予定されているCircleの「Arc」メインネットローンチに向け、これから関連ニュースがどんどん出てくるはずです。 このブログでも引き続き、重要なニュースは分かりやすく解説していきますね!
世界のお金の流れが、今まさに変わろうとしています。 この歴史的な転換点に立ち会えていることを楽しみながら、一緒に未来の金融を学んでいきましょう!

