ステーブルコイン発行開始!日本の3メガバンクが挑む通貨覇権競争とは?【投資初心者向け解説】

投資ニュース解説

日本でステーブルコイン発行が本格始動!

本日は日経新聞で報じされた日本のステーブルコインに関する記事をわかりやすく解説していきます!

日本のステーブルコイン、3メガバンク相乗りで始動 ドル覇権に一石 - 日本経済新聞
法定通貨に連動するステーブルコインの発行が日本で始まった。2025年秋のJPYCに始まり、三菱UFJ銀行など3メガバンクも共同発行の準備を急ぐ。シェアで9割を超える米国はステーブルコインをドルの覇権を維持する道具ととらえる。日本勢の今後の活...

日本で2025年10月にJPYCという円建てのステーブルコインが発行開始され、さらに三菱UFJ銀行、三井住友銀行、みずほ銀行の3メガバンクも共同でステーブルコインの発行準備を進めているという、まさに歴史的な出来事が起きています。

そもそも「ステーブルコイン」って何でしょうか。

まず基本から説明しますね。ステーブルコインとは、米ドルや日本円などの法定通貨の価値に連動するように設計された暗号資産の一種です。ビットコインのように価格が乱高下しないよう、安定した価値を保つように作られているんです。

たとえば「1JPYC=1円」というように、日本円と1対1で交換できる仕組みになっています。価格が安定しているので、日常の決済や送金に使いやすいというメリットがあります。

なぜ今、日本でステーブルコインなのか?

世界のステーブルコイン市場は米ドルが圧倒的

ここで重要なポイントがあります。世界のステーブルコイン市場規模は約2,340億ドル(約35兆円)に達しており、そのうちテザー(USDT)が68.5%、USDCが28.1%と、米ドル建てのこの2つで市場の約9割を占めているんです。

つまり、現在のステーブルコイン市場は「米ドルの独壇場」なんですね。

なぜ日本は今、ステーブルコインに力を入れるのか?

その背景には「通貨主権の維持」という大きな目的があります。

金融庁の幹部が指摘するように、日本がステーブルコインを無視すれば、他の通貨に市場をとられるだけという危機感があるんです。実際、米国のトランプ政権はドル建てステーブルコインの発行や取引を世界に広げて、ドルの事実上の基軸通貨としての地位を維持しようとしていると言われています。

さらに、ステーブルコインは集まった資金を短期国債などで運用するため、円建てステーブルコインが普及すれば、日本国債への需要が高まり、円の価値を維持することにもつながります。

2025年は日本のステーブルコイン元年

日本は実は世界に先駆けて、2023年6月の改正資金決済法施行によりステーブルコインの法的枠組みを整備しました。この法整備により、ステーブルコインは「電子決済手段」として定義され、発行のルールが明確になったんです。

そして2025年10月にJPYCが史上初の日本円ステーブルコインの発行を開始し、まさに「ステーブルコイン元年」を迎えたというわけです!

3メガバンクの共同発行がもたらすインパクト

JPYCと3メガバンクの違いは何?

最初に発行を開始したJPYCは「資金移動業型」のステーブルコインです。JPYCが登録したのは第二種資金移動業であり、送金は一回当たり100万円までしか認められていないんです。そのため、主に個人や小規模な取引での利用が想定されています。

一方、3メガバンクが共同で発行するのは「信託型」のステーブルコインです。信託型ステーブルコインには送金額の制約がなく、発行体の倒産リスクから隔離されているというメリットがあると言われています。

3メガバンク共同発行の狙いとは?

3メガバンクの共同ステーブルコイン発行の目的は、バラバラの銘柄の乱立、規格の不統一による普及の妨げを未然に防ぐことにあります。

金融庁の働きかけもあり、3メガバンクが共同委託者となり、三菱UFJ信託銀行が受託者としてステーブルコインを発行するスキームが実現しました。第1弾として三菱商事が社内の資金決済に利用し、傘下に240社以上の事業会社を抱える同社では日常的にかかる拠点間の送金手数料や手間を減らせる見込みです。

企業間決済市場がメインターゲット

個人向けの決済市場は、クレジットカードやQRコード決済とぶつかります。しかし、企業間の国際送金や大口決済では、ステーブルコインのメリットが大きく発揮されます。

従来の国際送金では各国の銀行ネットワークを中継することで発生する着金までのタイムラグや高額な手数料が課題だったが、ステーブルコインを活用することでこれらを解消し、クロスボーダー決済の効率化に直結するんです。

これこそが、3メガバンクがステーブルコイン発行を急ぐ最大の理由なんですね!

世界で進むステーブルコイン競争と日本の挑戦

米国のステーブルコイン戦略

米国のトランプ政権は、ドル建てのステーブルコインを使った決済を世界に広めることで、ドルの基軸通貨としての地位を維持することも狙っていると言われています。

2025年7月に成立した米国のGENIUS法により規制枠組みが整備され、ステーブルコインの主流決済システムへの統合がさらに加速すると期待されている状況です。

ベッセント米財務長官も「米国債に裏打ちされたステーブルコインが誕生することで、基軸通貨ドルの優位性を維持できる」と語っています。

円建てステーブルコインの意義

ここで重要なのが、円建てステーブルコインの発行が持つ戦略的な意味です。

ステーブルコインは集まった資金を短期国債などで運用します。つまり、円建てステーブルコインの普及は、裏付け資産となる日本国債への需要を高めることになるんです。ステーブルコインの発行競争は、実は通貨価値を巡る競争という側面があるというわけです。

片山さつき財務相も「非常に近い将来に米ドルと日本円、ユーロのステーブルコインが交換できる市場が構築されるだろう」と強調しています。

金融庁の強力なサポート体制

金融庁は「FinTech実証実験ハブ」において、決済分野に特化した「決済高度化プロジェクト(PIP)」を立ち上げ、ブロックチェーン技術や関連法令、海外動向など決済分野に深い知見を持つ担当者が支援チームに重点的に配置されていると発表しました。

3メガバンクの実証実験は、この新設されたPIPの第一号案件として採択されており、国を挙げた取り組みとなっています。

世界各国も動き出している

日本だけでなく、世界各国でステーブルコイン発行の動きが活発化しています。

欧州に拠点を置くオランダの金融大手INGやイタリアの大手銀ウニクレディトら民間銀行9行は、2025年9月、ユーロを裏付けとしたステーブルコインの発行に向けて新会社を立ち上げると発表しました。

韓国では大統領主導でウォン建ての発行を検討、カナダではステーブルコインに対する規制導入を検討中など、各国が自国通貨のステーブルコイン発行に向けて動いているんです。

投資初心者が知っておくべきポイントと今後の展望

ステーブルコインが変える決済の未来

投資初心者の皆さんにとって、ステーブルコインは直接的な「投資商品」というよりも、むしろ「新しい決済インフラ」として理解することが大切です。

ステーブルコインの日々の取引額は2025年夏以降、クレジットカード最大手のVisaカードの決済処理額を上回る規模になってきているという報告もあり、すでに実用レベルに達しつつあります。

具体的な利用シーンは?

羽田空港で始まったUSDCでの決済サービスは、その一例です。インバウンド客が自分のスマートフォンでステーブルコインを使って買い物ができるようになったんです。

また、ナッジのクレジットカードではJPYCでの返済に対応しており、実質的にJPYCでの決済が可能になっています。

将来的には、フリーランスの国際送金や、企業間の資金決済、さらにはAIエージェントによる自動決済など、様々な場面での活用が期待されています。

日本市場の課題と可能性

もちろん、課題もあります。

日本ではすでにクレジットカードやQRコード決済が普及しているため、個人向け決済市場では競争が激しいんです。「ステーブルコインならではのメリット」を明確に打ち出せるかが普及の鍵になります。

しかし、企業間決済、特に国際送金の分野では大きな可能性があります。JPYCでは今後3年で10兆円規模の発行残高を目標にしており、その1%、1,000億円規模の利益の実現を目指すと発表しています。

通貨主権を守る戦い

忘れてはいけないのは、ステーブルコインは単なる技術革新ではなく、「通貨の覇権」を巡る戦いの一部だということです。

世界のステーブルコイン市場の9割超を米ドル建てが占める中、日本が円建てステーブルコインを発行することは、円の国際的な地位を守り、強化することにつながります。

3メガバンクの共同発行は、「規格の統一」という点で非常に重要です。バラバラの規格のステーブルコインが乱立すれば、利便性が損なわれ、普及が遅れてしまいます。

今後の展望

金融庁は2026年夏に「暗号資産・ステーブルコイン課」を新設すると発表しており、専門部署による監督体制の整備が進んでいます。

また、2025年にも資金決済法が改正され、信託型ステーブルコインにおける要求払預貯金以外の方法で信託財産の管理・運用が可能となり、媒介のみを業として行う仲介業が創設する流れになっており、規制環境の整備も着実に進んでいます。

3メガバンクの実証実験が成功し、実用化されれば、日本の企業間決済は大きく変わる可能性があります。特に、海外に拠点を持つ企業にとっては、送金コストと時間の大幅な削減が期待できます。

【まとめ】日本のステーブルコイン元年がもたらす変化

2025年は、まさに日本の「ステーブルコイン元年」と呼ぶにふさわしい年になりました。

2025年10月にJPYCが史上初の日本円ステーブルコインの発行を開始し、続いて3メガバンクのステーブルコイン共同発行に向けた実証実験が金融庁の支援対象として採択されました。

世界のステーブルコイン市場は米ドル建てが約9割を占める中、日本が円建てステーブルコインの発行に乗り出したことは、単なる技術革新ではなく「通貨主権の維持」という重要な戦略的意味を持っています。

JPYCは個人や小規模事業者向けの決済手段として、3メガバンクの信託型ステーブルコインは企業間の大口決済や国際送金の効率化手段として、それぞれの強みを活かした展開が期待されます。

特に3メガバンクの共同発行は、「規格の統一」という点で画期的です。バラバラの規格が乱立するのを防ぎ、利便性の高いステーブルコイン市場を構築することで、日本の国際競争力を高めることができます。

投資初心者の皆さんにとって、ステーブルコインは直接的な投資対象というよりも、今後の金融インフラを理解する上で重要な概念です。海外送金の手数料削減、企業間決済の効率化、そして円の国際的な地位向上など、様々な面で私たちの生活や経済に影響を与える可能性があります。

トランプ政権はドル建てステーブルコインを世界に広げることでドルの信認を支え、米国の基軸通貨としての地位を維持しようとしている中、日本も負けじと円建てステーブルコインの普及を目指しています。これは、新しい形の「通貨覇権競争」と言えるでしょう。

今後、金融庁の専門部署設置や規制整備の進展、3メガバンクの実証実験の成果など、注目すべき動きが続きます。ステーブルコインの動向は、日本の金融システムの未来、そして円の国際的な地位に大きく関わる重要なテーマなんです。

みなさんも、このステーブルコイン元年の動きを、ぜひ注目してみてください!

タイトルとURLをコピーしました