金利1.39%の今こそチャンス!個人向け国債で始める「守りの資産運用」完全ガイド

投資ニュース解説

2026年1月、個人向け国債「変動10年」の金利が1.39%に上昇し、大きな話題となっています。日銀が昨年12月に追加利上げを実施した影響で、個人向け国債の金利は上昇傾向が続いています。

金利1.39%の個人向け国債「変動10年」は”買い”?《元証券マン解説》個人向け国債の利率推移と購入タイミングの考え方(LIMO) - Yahoo!ファイナンス
個人向け国債は、元本保証を前提に安定的な利息を受け取りたい人にとって、有力な選択肢です。2026年1月時点では「変動10年」が1.39%と上昇しており、金利上昇局面のメリットを取り入れやすい環境が続いています。...

このニュースを見て、「金利が上がってきたから、個人向け国債を買ってみようかな」と考えている方も多いのではないでしょうか。でも、ちょっと待ってください。個人向け国債を買う前に、知っておいてほしい大切なことがあります。

それは、個人向け国債は「儲ける」ための商品ではなく、「守る」ための商品だということです。

この記事では、投資初心者の方に向けて、個人向け国債の本当の役割と、好調な株式市場が続く今だからこそ重要な「リバランス」の考え方について、わかりやすく解説していきます。

個人向け国債1.39%は本当に魅力的?まず知っておきたい基礎知識

個人向け国債とは何か

個人向け国債は、日本政府が個人投資家向けに発行する債券です。最大の特徴は、元本が国によって保証されているということ。つまり、日本という国が存在する限り、預けたお金は確実に戻ってくる仕組みになっています。

現在、3つのタイプが用意されており、変動金利型10年満期、固定金利型5年満期、固定金利型3年満期から選べます。

2026年1月の最新金利をチェック

2026年1月募集分の個人向け国債の金利は、変動10年が1.39%、固定5年が1.59%、固定3年が1.30%となっています。特に変動10年の1.39%という金利は、制度導入以来の高水準となっており、注目を集めています。

「1.39%って高いの?低いの?」と思われるかもしれません。ここ数年、銀行の普通預金金利は0.001~0.3%程度でしたから、それと比較すれば確かに魅力的に見えます。しかし、投資の世界では、利回りの高さだけで判断してはいけません。

変動10年の仕組みを理解しよう

変動10年は、その名の通り半年ごとに金利が見直されるタイプです。市場金利が上がれば、受け取れる利息も増えます。逆に、市場金利が下がれば、利息も減ります。

ただし、最低利率0.05%(年率)が保証されているため、どんなに金利が下がっても、この水準は確保されます。

過去の推移を見てみると、金利環境の変化によって、受け取れる利息は大きく変動してきました。今後の金利動向を完璧に予測することは誰にもできないため、「今が買い時か」を判断するのは難しいのが実情です。

アセットアロケーションにおける債券の役割とは

ここからが、この記事で最もお伝えしたい重要なポイントです。

アセットアロケーションって何?

アセットアロケーション(資産配分)とは、資産を株式や債券などの複数の投資対象に配分する考え方のことです。投資の世界では、「すべての卵を一つのカゴに盛るな」という格言があります。つまり、分散投資が大切だということです。

たとえば、100万円の資産があるとして、すべてを株式に投資するのではなく、株式に60万円、債券に30万円、その他に10万円といった具合に分散させる。これがアセットアロケーションの基本的な考え方です。

債券クラスは「クッション」の役割

バランス型ポートフォリオとして、株式60%・債券40%といった配分が一般的に推奨されています。では、なぜ債券を保有する必要があるのでしょうか。

答えはシンプルです。債券は相場の上げ下げを吸収するクッションの役割を果たすからです。

株式市場は大きく値上がりすることもあれば、大きく値下がりすることもあります。2020年のコロナショック、2022年の世界同時株安など、記憶に新しい出来事があるでしょう。そんなとき、債券を保有していれば、ポートフォリオ全体の下落を和らげることができます。

つまり、個人向け国債は「リターンを狙う」というより、「リスクを下げる」ための道具なのです。

初心者が陥りやすい誤解

投資初心者の方によくある誤解が、「金利が上がっているから、個人向け国債で儲けよう」という考え方です。

確かに、以前よりも金利は上昇していますが、株式投資と比較すると、リターンは限定的です。個人向け国債の真価は、安定性と安全性にあります。価格の上下に一喜一憂せず、着実に利息を受け取りながら、ポートフォリオ全体のリスクを管理する。これが正しい活用法です。

好調相場の今こそ重要!リバランスの考え方

ここ最近、株式市場は好調が続いています。日経平均株価は高値を更新し、多くの投資家が利益を得ている状況です。「このまま株式100%で運用し続けよう」と考えたくなるかもしれません。

しかし、投資のプロが口を揃えて言うのは、「好調なときこそリバランスが大切」ということです。

リバランスとは何か

リバランスとは、価格変動によって当初の割合から大きく崩れたアセットアロケーションを元に戻すことです。

具体例で説明しましょう。

運用開始時

  • 株式:60万円(60%)
  • 債券:40万円(40%)
  • 合計:100万円

1年後(株式が20%上昇、債券が変わらず)

  • 株式:72万円(64%)
  • 債券:40万円(36%)
  • 合計:112万円

このように、株式市場が好調だと、ポートフォリオ全体に占める株式の割合が増えてしまいます。一見すると「資産が増えているからいいじゃないか」と思えますが、実はこの状態はリスクを取りすぎている状態なのです。

なぜリバランスが必要なのか

資産配分が変化すると、リスクを取りすぎている状態になることがあります。株式の割合が高くなればなるほど、次に市場が暴落したときの損失も大きくなります。

好調相場が続いているときは、誰もが「この上昇はまだ続く」と感じてしまいます。しかし、歴史を振り返れば、好調な相場の後には必ず調整局面が訪れています。

だからこそ、好調なときこそ、債券クラスを適切な割合に戻すリバランスが重要なのです。

リバランスの具体的な方法

リバランスには主に2つの方法があります。

方法1:売却と購入による調整

上記の例で言えば、株式を一部売却して、その代金で債券(個人向け国債など)を追加購入します。これにより、当初の60:40の比率に戻します。

方法2:追加購入による調整

追加資金がある場合、値下がりした資産や割合が減った資産を追加購入することでもリバランスが可能です。この方法なら、売却による税金の負担を避けることができます。

資産形成期にある若い世代なら、毎月の給料から投資に回せる金額で、債券を多めに買い足していく方法がおすすめです。

リバランスのタイミングは?

一般的にリバランスは、年に1回など定期的に行う方法と、当初のアセットアロケーションから一定の差異が出たときに行う方法があります。

初心者の方には、年に1回(例えば誕生日や年末など、覚えやすい日)にポートフォリオをチェックし、大きくバランスが崩れていたらリバランスする、という方法をおすすめします。

個人向け国債を活用した実践的なリバランス戦略

では、具体的にどのように個人向け国債を使ってリバランスを実践すればよいのでしょうか。

ステップ1:現在のアセットアロケーションを確認

まず、自分の資産がどのように配分されているか、現状を把握しましょう。

  • 株式投資信託:いくら
  • 債券・個人向け国債:いくら
  • 現金・預金:いくら

これらを合計し、それぞれの割合を計算します。

ステップ2:理想のアセットアロケーションを決める

次に、自分のリスク許容度に応じた理想的な配分を決めます。

一般的な計算式として、「リスク資産比率=100-年齢(%)」という考え方があります。例えば、40歳なら株式60%、債券40%といった具合です。

ただし、これはあくまで目安です。自分の年齢、収入の安定性、家族構成、今後のライフプランなどを考慮して、自分に合った配分を決めましょう。

ステップ3:ギャップを埋める

現状と理想のギャップを確認したら、そのギャップを埋めるために必要な行動を決めます。

好調相場で株式の割合が増えすぎている場合:

  • 株式投資信託の一部を売却し、個人向け国債を購入
  • または、今後の追加投資資金は個人向け国債に集中させる

個人向け国債の選び方

リバランスで個人向け国債を購入する際、3つのタイプからどれを選ぶべきでしょうか。

変動10年:今後も金利上昇が続くと予想するなら有力な選択肢です。半年ごとに金利が見直されるため、金利上昇の恩恵を受けられます。

固定5年:現在の金利水準に満足しており、今後の変動リスクを避けたいなら、こちらがおすすめです。満期まで金利が固定されるため、計画が立てやすいのがメリットです。

固定3年:個人向け国債が初めての方や、まずは少額から試してみたい方に適しています。期間が短いため、資金拘束が最小限で済みます。

注意点:完璧を求めすぎない

リバランスについて、一つ重要なアドバイスがあります。それは、完璧を求めすぎないことです。

「株式60%、債券40%」という目標に対して、「株式62%、債券38%」くらいのズレなら、慌ててリバランスする必要はありません。手数料や税金のコストを考えると、多少のズレは許容範囲です。

リバランスについては、あまり神経質になりすぎないことが大切です。

今、個人向け国債を買うべき?タイミングの考え方

「金利が1.39%まで上がったけど、もっと待てばさらに上がるかも?」

このような疑問を持つ方も多いでしょう。正直に言えば、金利の天井や底を完璧に当てることは、プロでも不可能です。

時期分散という考え方

個人向け国債を購入する際も、株式投資と同じように「時期分散」が基本です。

例えば、債券クラスに100万円を配分したいなら:

  • 今月:30万円購入
  • 3ヶ月後:30万円購入
  • 6ヶ月後:40万円購入

このように複数回に分けて購入することで、金利変動のリスクを分散できます。

変動10年の特性を理解する

変動10年を選ぶ場合、購入時点の金利が将来の利回りにある程度影響を与えますが、半年ごとに見直されるため、タイミングを気にしすぎる必要はありません。

むしろ、「今後も金利が動く可能性があるなら、少しずつ持っておく」という姿勢が現実的です。

待つリスクも考慮する

「もっと金利が上がってから買おう」と待っている間に、株式市場が暴落して、急いで債券を買い増す必要が生じるかもしれません。あるいは、予想に反して金利が低下する可能性もあります。

リバランスの観点から見れば、金利の高い安いよりも、適切な資産配分を維持することの方がはるかに重要です。

よくある質問:個人向け国債とリバランス

Q1:個人向け国債は途中で売却できますか?

個人向け国債は発行から1年間、原則として中途換金はできません。1年経過後は中途換金可能ですが、中途換金調整額が差し引かれます。

つまり、最低でも1年間は資金が拘束されると考えてください。そのため、近いうちに使う予定のあるお金ではなく、余裕資金で購入することが大切です。

Q2:リバランスは年に何回行えばいいですか?

初心者の方なら、年に1回で十分です。ただし、資産配分が大きく崩れた場合(例:株式が当初の60%から75%以上に増えた)は、臨時でリバランスを検討してもよいでしょう。

Q3:株式100%ではダメなのですか?

年齢やリスク許容度によります。若くて長期投資が可能、かつ市場の変動に動じない精神力があるなら、株式100%も選択肢の一つです。

ただし、多くの投資のプロは、株式と債券を組み合わせたポートフォリオを推奨しています。その理由は、長期的に安定したリターンを得やすく、精神的にも続けやすいからです。

Q4:個人向け国債以外の債券クラスは?

個人向け国債以外にも、債券投資信託やETFなど、様々な選択肢があります。ただし、初心者の方には、元本保証があり、最低金利が保証されている個人向け国債から始めることをおすすめします。

慣れてきたら、より高い利回りを狙える社債や、分散が効いた債券投資信託なども検討するとよいでしょう。

まとめ:守りの資産で長期的な成功を手に入れる

個人向け国債の金利が1.39%に上昇した2026年1月。このニュースをきっかけに、多くの方が債券投資に関心を持ち始めています。

しかし、忘れてはいけないのは、個人向け国債は「儲ける」ためのものではなく、「守る」ためのものだということです。

この記事でお伝えした重要なポイントをもう一度まとめます。

  1. 個人向け国債は債券クラスの代表選手:アセットアロケーションにおいて、相場の上下を吸収するクッションの役割を果たします。
  2. リターンよりもリスク管理:高い利回りを狙うのではなく、ポートフォリオ全体のリスクを下げることが目的です。
  3. 好調相場こそリバランス:株式市場が好調なときこそ、債券クラスを適切な割合に戻すリバランスが重要です。これにより、次の下落局面に備えられます。
  4. 時期分散とルール化:金利の天井や底を当てようとせず、複数回に分けて購入する。そして、年に1回など、定期的にリバランスをルール化する。
  5. 完璧を求めない:多少の配分のズレは許容範囲。神経質になりすぎず、おおらかに続けることが長期的な成功の秘訣です。

投資の世界には「相場は上がるときもあれば下がるときもある」という普遍的な真理があります。好調な時期が永遠に続くことはありません。だからこそ、今のような好調相場が続いている時期にこそ、債券クラスを見直し、適切なリスク管理を行うことが大切なのです。

個人向け国債は、地味で目立たない存在かもしれません。しかし、長期的に安定した資産形成を実現するためには、なくてはならない重要な役割を担っています。

2026年、金利上昇という追い風を受けて、個人向け国債とリバランスという「守りの投資戦略」を始めてみませんか。短期的な利益を追い求めるのではなく、長期的に着実に資産を守り育てていく。それこそが、投資初心者の方が目指すべき姿ではないでしょうか。

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