【2025年最新】個人向け国債が18年ぶり高水準!初心者が選ぶべき「変動10年」最強の守り方

投資ニュース解説

「投資を始めたいけれど、NISAで株を買うのは暴落が怖くて…」

そんなふうに悩んでいませんか? 実は今、そんな堅実派の方々の間で個人向け国債が爆発的な人気を集めています。

2025年12月12日の日本経済新聞の報道によると、2025年の個人向け国債の販売総額は、なんと5兆2803億円!これはリーマン・ショック前の2007年以来、実に18年ぶりの高水準です。前年比で3割も増えているというから驚きですよね。

積極財政の支えは家計か 金利上昇で個人向け国債販売18年ぶり高水準 - 日本経済新聞
個人向け国債への家計の関心が高まっている。金利上昇を背景に、2025年の販売額は計5兆2803億円と前年から3割ほど増えた。リーマン・ショック前の07年以来、18年ぶりの高水準となった。高市早苗政権の「責任ある積極財政」の支え手として家計に...

なぜ今、これほどまでに国債が買われているのでしょうか? 理由はシンプルで、「金利が上がって、銀行預金よりも魅力的になったから」です。

長らく日本では「金利ほぼゼロ」の時代が続いていましたが、日銀の政策転換や高市早苗政権による積極財政の影響で、状況はガラリと変わりました。2025年11月発行分では、個人向け国債のすべてのタイプ(固定3年・固定5年・変動10年)で利率が1%を超えています。

メガバンクの定期預金金利と比べても高い水準となっており、「ただ銀行に寝かせておくくらいなら、国が保証してくれる国債に移そう」という動きが、家計の間で急速に広がっているのです。

ニュースによると、特に人気だったのは「固定5年」タイプで、前年の2.4倍も売れています。しかし、ここで投資初心者の皆さんにぜひお伝えしたいことがあります。

「みんなが買っているから『固定5年』でいいや」と安易に決めてはいけません。実は、これから投資を始めるあなたにとって、真に「最強の守り」となるのは、一番人気の固定タイプではなく、「変動10年」タイプなのです。

次の章からは、なぜプロや経験豊富な投資家ほど「変動10年」を推すのか、その秘密をわかりやすく解説していきます。

元本割れなし!「個人向け国債 変動10年」が最強の守り資産である理由

投資の世界には「ローリスク・ローリターン」「ハイリスク・ハイリターン」という言葉がありますが、「個人向け国債 変動10年」は、「ノーリスク(元本保証)でありながら、金利上昇の恩恵だけは受け取れる」という、個人投資家に許された”反則級”に有利な商品です。

初心者の皆さんにこそ「変動10年」を強くおすすめする理由は、主に以下の4つです。

1. 金利が上がれば、もらえる利子も自動アップ!

これが最大の特徴です。「固定」タイプは買った瞬間に利率が決まってしまい、満期まで変わりませんが、「変動10年」は半年ごとに適用される金利が見直されます

今後、日本の金利がさらに上がった場合、あなたの持っている国債の利率も自動的にアップします。つまり、インフレや金利上昇の波に乗り遅れることなく、資産を守りながら増やせるのです。ニュースでも触れられていた通り、市場金利は上昇傾向にあります。このトレンドを味方につけられるのは「変動」タイプだけです。

2. 絶対に「元本割れ」しない安心感

株式投資信託などとは違い、国債は「国が破綻しない限り、投資したお金(元本)が減ることはない」と約束されています。

「100万円で買ったものが、翌日90万円になっていたらどうしよう…」というストレスとは無縁です。夜ぐっすり眠れるというのは、投資において何より重要な性能です。

3. 1年経てば、いつでも現金に戻せる

「10年」という名前がついているので、「10年間お金が拘束されて使えないのでは?」と不安になるかもしれません。

でも、安心してください。発行から1年が経過すれば、いつでも中途換金(解約)が可能です。しかも、その際のペナルティは「直近2回分の利子を返す」だけ。元本は全額戻ってきます。

つまり、実質的には「1年定期預金の延長版」のような感覚で、気軽にお金を置いておけるのです。

4. 最低金利 0.05% の保証

万が一、今後金利が暴落してマイナス金利のような時代に戻ったとしても、年率0.05%の最低金利が保証されています。銀行の普通預金よりも、はるかに有利な条件が約束されているのです。

このように、「下落リスクは国がカバーし、上昇メリットは投資家が享受できる」という設計になっています。これが、私が「変動10年」を安全資産の中で最も合理的な選択肢と呼ぶ理由です。

【比較】「固定5年」vs「変動10年」今買うならどっち?

今回のニュースで注目すべき点は、「固定5年」タイプが一番売れているという事実です。2025年の販売額で約2.4兆円と、圧倒的な人気を誇っています。

なぜなら、現時点での見た目の金利(表面利率)が比較的高く設定されているからです。しかし、ここに「金利ある世界」特有の落とし穴があります。

「固定」を買うリスクとは?

例えば、今「固定5年」を金利1.2%で買ったとします。

もし来年、日本の景気がさらに良くなり、金利が2.0%に上がったらどうなるでしょうか?

「変動10年」を持っている人は、来年の金利は2.0%(に近い水準)にアップします。しかし、「固定5年」を持っているあなたは、世の中の金利が上がっているのに、あと4年間ずっと1.2%のままです。

これを専門用語で「金利リスク(機会損失)」と呼びます。

高市政権下で積極的な財政出動が行われ、国債発行が増えるというニュースがありました。一般的に、国債の供給が増えたり、景気が刺激されたりすると、金利には上昇圧力がかかりやすくなります。

「これからも金利が上がるかもしれない」という局面では、今の金利で固定してしまうよりも、将来の上昇余地を残せる「変動」タイプを選ぶのが賢い戦略と言えるでしょう。

ポートフォリオの「守護神」として活用しよう

では、この「個人向け国債 変動10年」を、あなたの資産全体(ポートフォリオ)の中でどう活用すべきでしょうか?

おすすめは、「クッション(緩衝材)」としての役割です。

現在、NISA(少額投資非課税制度)を使って、「オール・カントリー(全世界株式)」や「S&P500」などの株式ファンドに積立投資をしている方も多いでしょう。株式は、長期的には大きなリターンが期待できますが、短期的には30%〜40%暴落することもある「攻め」の資産です。

資産のすべてを株式にしていると、暴落が来たときに心が折れて、投資をやめてしまう危険があります。

そこで登場するのが個人向け国債です。

  • 生活防衛資金(何かあった時のための現金):銀行預金
  • 攻めの資産(増やすお金):NISAでの株式投資
  • 守りの資産(減らさないお金):個人向け国債 変動10年

このように役割を分担させましょう。

例えば、「資産の30%〜50%は国債で持っておく」と決めておけば、株価が暴落しても、資産全体へのダメージはマイルドになります。「自分には国債という絶対安全な資産がある」という安心感が、結果として長期投資を続けるためのメンタル安定剤になるのです。これこそが、初心者が安心して長期で持てる“守りの王道”です。

今後の見通しと、一番お得な買い方

最後に、今後の個人向け国債を取り巻く環境と、具体的な買い方について解説します。

制度はどんどん使いやすくなる?

ニュースによると、財務省は個人向け国債の販売対象を広げようとしています。2027年からはマンション管理組合などの法人も購入できるようになる見込みです。さらに注目すべきは、「個人向け国債をNISAの対象にする案」も浮上している点です。もしこれが実現すれば、利子にかかる約20%の税金が非課税になるため、手取り額が増え、最強の安全資産としての地位はさらに盤石になるでしょう。

インフレへの備えは必要

ただし、注意点もあります。現在の金利は上昇傾向にありますが、それでも物価の上昇率(インフレ率)には追いついていないのが現状です(実質金利はマイナス)。

つまり、国債だけで資産を爆発的に増やすことはできません。あくまで「現金の価値を目減りさせにくくするシェルター」として使い、資産を大きく増やす役割は株式(NISA)に任せるという、使い分けが重要です。

どこで買うのが正解?

個人向け国債は、銀行や証券会社で購入できます。

商品はどこで買っても同じ(国が発行している)ですが、「購入時のキャンペーン」には大きな差があります。

大手ネット証券などでは頻繁に、「国債の購入額に応じて現金をプレゼント(キャッシュバック)」するキャンペーンを行っています。銀行の窓口でなんとなく買うよりも、こうしたキャンペーンを活用することで、実質的な利回りをさらに高めることができます。購入前には各社のキャンペーン情報をチェックしてみるのもおすすめです。

まとめ:2025年、投資の第一歩は「変動10年」から始めよう

ここまで、2025年に大人気となっている個人向け国債について解説してきました。

金利のある世界が戻ってきた今、銀行にお金を眠らせておくのは非常にもったいないことです。

今回のポイントを振り返りましょう。

  1. 人気沸騰中:金利上昇により、個人向け国債の魅力が高まり、販売額は18年ぶりの高水準。
  2. 最強の選択肢:目先の金利が高い「固定」よりも、将来の金利上昇についていける「変動10年」が合理的。
  3. 守りの王道:元本割れなし、1年で換金可能、最低金利保証の「変動10年」は、ポートフォリオのクッション(安全弁)として最適。
  4. 賢く買う:ネット証券などのキャッシュバックキャンペーンを活用して購入するのがお得。

投資の世界は不確実なことばかりですが、「個人向け国債 変動10年」は、誰がいつ買ってもほぼ間違いのない、数少ない「正解」に近い金融商品です。

「攻め」の株式投資を長く続けるためにも、まずは足元の「守り」を固めることから始めてみてはいかがでしょうか?

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