「銀行に預けていてもお金が増えない…」
「物価は上がるのに、給料や貯金利息は上がらない…」
そんな悩みを抱えていませんか? 長らく続いた「ゼロ金利政策」が終わりを告げ、日本もついに「金利のある世界」へと突入しました。しかし、大手銀行の普通預金金利が年0.001%から年0.1%程度に上がったところで、正直なところ「お小遣い程度にもならない」と感じている方が大半でしょう。
そこで今、投資初心者の間で熱い視線を集めているのが、「個人向け国債」、特に「変動10年」というタイプです。
先日、FNNプライムオンラインで配信されたニュースでも、経済評論家の頼藤太希さんが「金利上昇時代は定期預金よりも個人向け国債がおトク」と解説し、大きな話題となりました。

ニュースのポイント
- 日本の金利は急上昇中だが、銀行預金の金利上昇は限定的。
- 個人向け国債は「日本一安全な資産」と言われ、最低金利も保証されている。
- 特に「変動10年」タイプは、今後の金利上昇に合わせて受け取れる利息も増えるため、「固定5年」タイプよりも有利になる可能性が高い。
「国債って難しそう…」「投資って元本割れが怖い」と思っているあなたこそ、この記事を最後まで読んでください。実は、個人向け国債は「元本割れしない」という最強のメリットを持ちながら、銀行預金よりも高い利回りが期待できる、初心者にとって「最適解」とも言える金融商品なのです。
本記事では、なぜ今「変動10年」が最強なのか、その仕組みとメリットを、最新の経済情勢を交えてわかりやすく解説します。
そもそも「個人向け国債」ってどんな商品?
「国債」と聞くと、なんだか国の借金の肩代わりをさせられるような、難しいイメージを持つかもしれません。しかし、仕組みはとてもシンプルです。
簡単に言えば、「国にお金を貸して、半年ごとに利息をもらい、満期が来たら貸したお金が全額返ってくる」という仕組みです。
投資初心者に「個人向け国債」がおすすめな3つの理由
- 圧倒的な安全性(元本割れなし)株式投資や投資信託とは異なり、個人向け国債は「元本(投資した金額)」が保証されています。「国が破綻しない限り」お金は戻ってきます。日本の国が破綻する確率は、あなたが使っている銀行が破綻する確率よりもはるかに低いと言えるでしょう。つまり、日本円で持てる資産の中で、もっとも安全な資産の一つです。
- 少額から始められる最低1万円から、1万円単位で購入可能です。「とりあえず1万円だけ試してみる」というスモールスタートができるので、投資デビューにぴったりです。
- 毎月購入可能銀行や証券会社で毎月募集されており、思い立ったその時にすぐに始めることができます。
3つのタイプ:あなたに合うのはどれ?
個人向け国債には、大きく分けて3つのタイプがあります。それぞれの特徴を表にまとめました。
| タイプ | 金利の決まり方 | 満期 | 特徴 |
| 変動10年 | 半年ごとに金利が変わる | 10年 | 金利上昇に強い。今一番のおすすめ! |
| 固定5年 | 満期まで金利が変わらない | 5年 | 将来の金利変動に関係なく一定。 |
| 固定3年 | 満期まで金利が変わらない | 3年 | 短期間で資金を拘束されたくない人向け。 |
この中で、現在の経済状況において圧倒的におすすめなのが「変動10年」です。次章でその理由を深掘りします。
なぜ「固定5年」より「変動10年」が有利なのか?
ニュース記事にもあったように、現在の金利環境では「固定5年」よりも「変動10年」を選ぶべき明確な理由があります。ここが今回の記事で最も重要なポイントです。
「見た目の金利」に騙されてはいけない
例えば、2025年のある月の募集条件が以下のようだったとします(※ニュース記事に基づく数値例)。
- 固定5年国債: 年率 1.19%
- 変動10年国債: 年率 1.10%
パッと見ると、「あれ? 固定5年の方が金利が高いじゃん! こっちの方がお得では?」と思いますよね。しかし、ここには「金利上昇局面」ならではの落とし穴があります。
「変動10年」の金利の決まり方
変動10年国債の金利は、以下の計算式で決まります。
適用金利 = 基準金利(10年固定利付国債の利回り)} x 0.66
この「基準金利」は市場の動向によって日々変動します。
日本銀行が利上げを行ったり、景気が良くなって金利が上がったりすると、この基準金利も上昇します。すると、あなたが持っている「変動10年国債」の利息も、半年ごとの見直しで自動的に増えていくのです。
「固定」を選ぶと損をするリスク(機会損失)
一方、「固定5年」は、買った瞬間の金利(例:1.19%)が5年間ずっと続きます。もし、来年さらに金利が上がって、銀行の預金金利が2%になったとしても、あなたの持っている国債は1.19%のままです。これでは、「世の中の金利が上がったのに、自分だけ低い金利のまま」という悔しい思いをすることになります。
もし途中で「固定5年」を解約しようとしても、発行後1年を経過しないと中途換金はできませんし、その際に直近2回分の利息相当額が差し引かれてしまいます。
結論:
これから金利が上がっていく(=インフレになる)と予想される今の日本では、「将来の金利上昇に合わせて、もらえる利息も増えていく機能」がついている「変動10年」を選ぶのが、最も理にかなった戦略なのです。
知っておくべきメリット・デメリットの完全ガイド
どんな金融商品にもメリットとデメリットがあります。包み隠さず解説します。
メリット:インフレ(物価上昇)への防御力
今の日本は、モノの値段が上がる「インフレ」が進んでいます。現金をタンス預金していたり、金利の低い銀行口座に預けっぱなしにしていたりすると、お金の価値は実質的に目減りしてしまいます。
「変動10年国債」は、世の中の金利(=物価上昇と連動しやすい)に合わせて利回りがアップするため、あなたの大切な資産の価値を守る「盾」になってくれます。
デメリットと対策
- 購入後1年間は解約(中途換金)できない原則として、購入してから1年間は換金できません。そのため、「1年以内に使う予定のあるお金」は入れないようにしましょう。
- 対策: 生活防衛資金(生活費の3〜6ヶ月分)は銀行預金に残し、それ以外の「当分使わない余裕資金」で国債を買いましょう。
- 中途換金時のペナルティ1年経過後であればいつでも解約できますが、その際、「直近2回分の利息相当額」が差し引かれます。
- 重要: 差し引かれるのはあくまで「受け取った利息の一部」です。元本(預けた1万円など)が減ることは絶対にありません。ここが投資信託などのリスク商品との最大の違いです。
- 複利運用ができない(単利である)受け取った利息は、自動的に再投資されず、あなたの銀行口座に振り込まれます。「利息が利息を生む」という複利効果は得られません。
- 対策: 受け取った利息を自分で貯めておき、ある程度まとまったら再び国債を買うか、NISA(少額投資非課税制度)などで投資信託を買う資金に充てると良いでしょう。
実践! 個人向け国債をお得に買う方法
「よし、変動10年を買ってみよう!」と思った方へ、最後に賢い買い方をお伝えします。
どこで買うのが正解?
個人向け国債は、銀行(ゆうちょ銀行含む)、証券会社などの金融機関で購入できます。商品は国が発行しているものなので、どこで買っても金利や条件は全く同じです。
しかし、「どこで買うか」によって、もらえる「おまけ」が違います。
おすすめは、「ネット証券(SBI証券、楽天証券、マネックス証券など)」です。
多くのネット証券では、個人向け国債を購入すると、購入金額に応じて現金やポイントがもらえる「キャッシュバックキャンペーン」を頻繁に行っています。
大手銀行の窓口に行くと待ち時間もかかりますし、キャンペーンの内容もネット証券の方が充実していることが多いです。
アクションプラン:今すぐできること
- ネット証券に口座を開設する(まだ持っていない場合)。
- 「キャンペーン情報」をチェックする。
- 「変動10年」を1万円分だけ買ってみる。
まずは少額から始めて、「半年後にチャリンと利息が入ってくる体験」をしてみてください。それが、あなたの資産形成の大きな第一歩になります。
まとめ:金利上昇の波に乗り遅れるな!
今回の記事の要点をまとめます。
- 金利上昇時代の今、銀行預金だけに頼るのはもったいない。
- 「個人向け国債・変動10年」は、元本割れなしで、金利上昇の恩恵を受けられる最強の安全資産。
- 現在の金利が「固定5年」の方が高く見えても、将来の利上げ期待を考慮すれば「変動10年」が有利な可能性が高い。
- 購入は1万円から可能。ネット証券のキャンペーンを活用するのが賢い買い方。
投資の世界には「リスク」がつきものですが、個人向け国債は「限りなくリスクを抑えて、銀行預金以上のリターンを得る」ための確実な手段です。
「難しそう」と後回しにせず、まずは1万円から、国債デビューをしてみませんか?
