退職後の「Must」は誰のため? Will・Can・Mustで描く「自分らしい」セカンドキャリア設計術

投資ニュース解説

昨日の記事で「自分らしい生き方」について書きましたが、連休の隙間時間を使ってネットや書籍を眺めながらちょっと考えてみました。そんな時に、「迷いを確信に変える。Will・Can・Mustで現状を打破する3つの自己分析ステップ」という記事(2025/11/01配信)を見つけました。

【30代・40代のキャリア】迷いを確信に変える。「Will・Can・Must」で現状を打破する3つの自己分析ステップ|ぺんすと|ライフデザインサポーター|coconalaブログ
その「モヤモヤ」の正体、見えていますか?30代を中盤に差し掛かった頃、あるいは40代という節目が見えてきた時。ふと、「自分のキャリア、このままでいいんだろうか?」という漠然とした不安、いわゆる「キャリアのモヤモヤ」に襲われた経験はありません...

これは、キャリアに悩む人が、

  • Will(ウィル): 自分が本当に「やりたいこと」
  • Can(キャン): 自分に「できること」(スキルや経験)
  • Must(マスト): 自分に「求められること・やるべきこと」

この3つのバランスを整理して、現状を打破しよう!という内容です。

この記事を読んで、ぼくはハッとしました…。

「会社を退職したら、自分はどうなるんだろう?」

「仕事一筋でやってきたけど、会社から求められる『Must(やるべきこと)』がなくなったら、自分には何が残るんだろう?」

こんな「モヤモヤ」を、ふと抱えてしまいました。

会社に勤めている間は、良くも悪くも「会社からの期待」や「今月の目標」といった、外から与えられる明確な「Must」がありました。 それが、ぼくの日常や生活を支えてくれていた部分も、確かにあります。

でも、退職したら、その「Must」が突然消えてしまう。

それは「最高に自由だ!」と感じる一方で、「社会的な役割がなくなって寂しい」「自分はもう必要とされないのでは?」という「役割喪失」の不安につながるかもしれません。

もし、あなたが今そんな不安を少しでも感じているなら、安心してください。

退職後の「Must」は、決してゼロにはなりません。

この記事では、この「Will・Can・Must」というフレームワークを、「退職後のセカンドキャリア」という新しいステージに当てはめて、もう一度、一緒に考えてみたいと思います。

会社から与えられる「やらされ感のあるMust」は、もう卒業です。 これからは、「自分らしい人生を充実させるために、自らデザインするMust」を見つける番です。

投資初心者の方にも分かりやすく、ワクワクするセカンドキャリアの設計図を解き明かしていきます。 これからの人生をデザインする第一歩、一緒に踏み出しましょう!

【Will】退職後に「本当にやりたいこと」は?会社員時代の“建前”を外してみよう

セカンドキャリアを考える上で、まず最初に、そして一番大切にしたいのが「Will(ウィル)=やりたいこと」です。

会社員時代の「Will」は、本物だった?

会社員時代を振り返ってみてください。 あなたの「やりたいこと(Will)」は、どんなものでしたか?

  • 「昇進して、部長になりたい」
  • 「給料を上げて、タワーマンションに住みたい」
  • 「あの大きなプロジェクトを成功させたい」

これらも立派なWillです。 しかし、もしかすると、それは「会社」という枠組みの中、あるいは「他人との比較」の中で生まれた、“建前”のWillだった可能性はありませんか?

「Must(会社からの期待)」に応え続けているうちに、「Can(できること)」ばかりが増えていき、自分が本心から何を望んでいるのか、見えなくなってしまいがちです。

退職後の「Will」は、制約なしでOK!

退職後は、その「枠」が外れます。 誰に遠慮する必要もありません。あなたの「本音」と向き合う絶好のチャンスです。

  • 「世界一周旅行に行きたかった」
  • 「田舎で家庭菜園をしながら、のんびり暮らしたい」
  • 「もう一度大学で、歴史を学び直したい」
  • 「地域の子どもたちに、自分の経験を伝える活動がしたい」
  • 「家族や孫と過ごす時間を、何よりも優先したい」

どんなに小さなことでも、どんなに「仕事」と関係ないことでも構いません。 「健康で、毎日笑って過ごしたい」というのも、素晴らしいWillです。

【投資初心者向け】Willと「お金」の関係

投資を始めたいけど、目的がぼんやりしている…という方。 この「Will」の具体化こそが、あなたの「投資目的」を明確にしてくれます。

  • 「家庭菜園でのんびり暮らす(Will)」 → そのためには、毎月あとどれくらいの生活費が必要か?
  • 「毎年、家族で海外旅行に行く(Will)」 → そのためには、年間いくらの「お小遣い」を資産運用で作り出したいか?

「なんとなく老後が不安だから」という理由で投資を始めるよりも、「自分のWillを実現するため」と考えた方が、ずっと前向きに、そして具体的に資産運用と向き合えますよ。

まずは、あなたの「本音のWill」を、ノートに10個書き出すことから始めてみませんか?

【Can】あなたには「できること」が山盛りある!“隠れ資産”を見つけ出そう

「Will(やりたいこと)」が見えてきたら、次に整理したいのが「Can(キャン)=できること」です。

「いやいや、退職したら、もう自分にできることなんて…」 「会社の名刺がなくなったら、自分には何の価値もない」

もし、あなたがこんな風に思っていたら、それは大きな誤解です! あなたは、自分が思っている以上に、たくさんの「Can(できること)」という“資産”を持っています。

「Can=仕事のスキル」だけじゃない

会社員時代の「Can」は、どうしても「業務スキル」に偏りがちです。

  • 「エクセルでマクロが組める」
  • 「英語で交渉ができる」
  • 「5人のチームをマネジメントした経験がある」

これらも、もちろん素晴らしい「Can」です。 しかし、セカンドキャリアにおける「Can」は、もっともっと視野を広く持つことが大切です。

あなたの「人生経験」すべてが「Can」なのです。

  • 人脈: これまで出会ってきた、社内外のたくさんの人々。
  • 趣味のスキル: 20年間続けてきた釣りの知識、料理の腕前、写真の技術。
  • 人生経験: 子育てをやり遂げた経験、親の介護を経験した知識。
  • 人間力: 人の気持ちを察する力、話を真剣に聞く傾聴力、困難を乗り越えた忍耐力。

これらは、AIには真似できない、あなただけの「隠れ資産(Can)」です。

棚卸しで「当たり前」を「価値」に変える

まずは「キャリアの棚卸し」をしてみましょう。 「自分にとっては当たり前」と思ってやっていたことでも、他人から見れば「すごい!」と驚かれる「Can」がたくさん眠っているはずです。

【投資初心者向け】「Can」が生み出す心の余裕

投資を始めると、日々の株価や基準価額の変動が気になって、ソワソワしてしまうかもしれません。

そんな時、もしあなたの「Can(できること)」が、セカンドキャリアで「小さな収入(キャッシュフロー)」を生み出してくれたらどうでしょう?

  • 趣味の釣りブログが広告収入を生む
  • 料理教室を週に1回だけ開いてみる
  • 地域のNPOで、経験を活かしたアドバイザーとして少しだけ報酬をもらう

月に数万円でも「自分の力で稼げる」という事実は、「投資で絶対に増やさないと!」というプレッシャーを和らげ、心に余裕を持たせてくれます。

資産運用(投資)と、自分のCanを活かしたスモールビジネス(労働)。この「両輪」を持つことが、セカンドキャリアを安定させる秘訣ですよ。

【Must】退職後の「やるべきこと」は誰のため?新しい“期待”を見つけよう

さて、いよいよ核心の「Must(マスト)=やるべきこと」です。 ここが、セカンドキャリアをデザインする上で最も重要なポイントかもしれません。

会社員時代の「Must」= 義務とプレッシャー

会社員時代の「Must」は、明確でした。 「会社の売上目標を達成する」「上司の期待に応える」「納期を守る」。 これらは主に「会社から」与えられたものであり、時には「やらされ感」や「義務感」、「プレッシャー」を伴うものだったかもしれません。

退職とは、まさにこの「会社から与えられたMust」からの解放です。

「ああ、スッキリした!」 でも、冒頭でお話ししたように、このMustがゼロになると、人は「自分は必要とされていないのでは?」という不安を感じてしまうのです。

退職後の「新しいMust」をデザインする

会社を辞めたからといって、あなたへの期待がなくなるわけではありません。 これからは、「Must」の主語を「会社」から「自分」に変えるのです。

退職後のMust = 「やらされ感のある義務」ではなく、「自分の人生を充実させるために、自らデザインするもの」

これからのMustは、以下の4つの方向から見つけることができます。

  1. 社会・地域からのMust(期待)
    • 地域のボランティア活動に参加する。
    • 長年の経験を活かし、NPOや地元の若手経営者の相談役になる。
    • (あなたのCanを社会に還元する責任)
  2. 家族からのMust(期待)
    • パートナーとゆっくり過ごす時間を作る。
    • 孫の面倒を見て、子育て世代をサポートする。
    • (大切な人を幸せにする責任)
  3. 自分自身からのMust(期待)
    • 健康を維持するために、週3回ウォーキングする。
    • 新しいことを学び続ける。(例:投資の勉強、語学)
    • (自分自身を大切にし、成長し続ける責任)
  4. (投資家としてのMust)
    • 自分の大切な資産を守り、育てる責任。

【投資初心者向け】「資産管理」は、自分自身への大切なMust!

特に投資初心者の方に強くお伝えしたいのが、3番目の「自分自身へのMust」です。

退職金やこれまで貯めてきた大切な資産。これを「何もしない」で銀行に預けっぱなしにしておくことは、インフレ(物価上昇)が進む現代において、実は「資産が目減りしていく」というリスクを放置していることになります。

「よく分からないから怖い」と目を背けるのではなく、「自分の資産を守り、育てるための勉強をする」こと。

これこそが、退職後のあなたが「自分自身」に対して果たすべき、非常に重要で、かつ前向きな「Must(やるべきこと)」なのです。

結論:「自分軸のMust」で、ワクワクするセカンドキャリアをスタートしよう!

ここまで、「Will(やりたいこと)」「Can(できること)」「Must(やるべきこと)」の3つを、退職後のセカンドキャリアという視点で見てきました。

3つの円が重なる「最高の生き方」

会社員時代は、この3つの円のバランスを取るのが難しかったかもしれません。 「Will(やりたいこと)」は無視して、「Must(会社の期待)」と「Can(できること)」だけで必死に働いてきた…という人も多いでしょう。

しかし、セカンドキャリアの理想形は違います。

「自分の本当にやりたいこと(Will)」を、 「これまでの人生経験(Can)」を活かしながら、 「社会や自分との新しい約束(Must)」として実行していく。

この3つの円が、美しく重なる場所。 そこが、あなたにとって最も充実感があり、自分らしい「最高の生き方」が見つかる場所です。

  • 「歴史が好き(Will)」で「人に教えるのが得意(Can)」だから、「地域の歴史ガイド(Must)」を始めた。
  • 「家族と過ごしたい(Will)」し「料理ができる(Can)」から、「家族の健康を守る食事(Must)」を毎日作ることにした。

どんなに小さなことでも構いません。 あなたのWill・Can・Mustが重なるポイントを探してみましょう。

投資は「Must」であり、「Will」を叶える手段

そして、このブログのテーマである「投資」について。

  • 「大切な資産を守り育てる」という意味では、これは「自分自身へのMust(やるべきこと)」です。
  • 「豊かなセカンドキャリアを実現する」という意味では、これは「Will(やりたいこと)」を叶えるための、最強の「手段(Can)」にもなります。

退職は、決して「終わり」ではありません。 会社からの「Must」という重い荷物を降ろし、「自分軸のMust」という新しいコンパスを手に入れる、「第2の人生」のスタートラインです。

まずは第一歩として、「あなたが退職後に本当にやりたいこと(Will)」を、今夜、10個書き出してみませんか?

まとめ:退職後の「Must」は自分で決める!ワクワクする未来を描こう

今回は、キャリア設計のフレームワーク「Will・Can・Must」を、「退職後のセカンドキャリア」という視点から、投資初心者の方にも分かりやすく再定義してみました。

  1. 退職後の「モヤモヤ」の正体
    • 会社を辞めたら「Must(やるべきこと)」がなくなり、社会から必要とされなくなるのでは? という不安。
    • 解決策: 会社から与えられるMustではなく、「自分軸のMust」をデザインし直そう!
  2. Will(やりたいこと):本音の願望を見つける
    • 会社員時代の「建前」を捨て、「本当にやりたかったこと」を深掘りする。
    • 投資ヒント: Willの具体化が、資産運用の「目的」を明確にしてくれます。
  3. Can(できること):人生経験はすべて「資産」
    • 仕事のスキルだけでなく、人脈、趣味、人生経験など「隠れ資産」を棚卸しする。
    • 投資ヒント: Canを活かした「小さな収入」は、投資のプレッシャーを和らげる「心の余裕」につながります。
  4. Must(やるべきこと):新しい「期待」をデザインする
    • これからは「やらされ感のある義務」ではなく、「社会・家族・地域」そして「自分自身」への前向きな期待(Must)を見つける。
    • 投資ヒント: 「自分の資産を守り育てる(資産管理の勉強)」は、退職後のあなたにとって最も重要な「自分自身へのMust」です。

「自分軸」でセカンドキャリアをスタートしよう!

退職後の人生は、「やりたいこと(Will)」を、「できること(Can)」を活かしながら、「新しいMust(社会や自分との約束)」として実行していく、最高のステージです。Will/Can/Mustフレームワークを使って、じっくりと自分らしいセカンドキャリアを考えてみたいです!

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